盲導犬候補のコロン君

盲導犬候補のコロン君

コロン君

〇モリリンのコメント

私が勤務していた病院に、盲導犬を連れた飼い主様が犬の健康診断のために来院されました。盲導犬を診察させていただくのは初めてだったのですが、ほじょ犬(介助犬、盲導犬、聴導犬)を病院に連れていくことは飼い主様にとって大変であることが容易に推測できます。私が往診専門動物病院を開院するに至ったのには「病院に連れて行きたくても連れて行けないの!」という飼い主様のお役に立ちたいという思いからでした。そのためには、まず盲導犬についてもっと詳しく知ろうと思い立ち、中部盲導犬協会の見学会に参加してきました。

デモンストレーションをしてくれたのは盲導犬候補のコロン君。普段私達は盲導犬に触ったり声をかけたりすることはお仕事の邪魔になるのでできませんが、この日はコロン君と自由に触れ合える機会が与えられました。とてもおりこうで忠実に仕事をこなすラブラドール、時には自分の本能すら仕事のためなら抑制できるスーパー仕事犬。ですが、仕事を離れて触れ合ってみると、人間好きで好奇心旺盛、遊び大好きの実に普通のワンコです。どうしてこんなに仕事に邁進できるのか?!・・・“仕事を遊びに変える”ってことかなぁ。

仕事を一つのレクリエーションだと思って臨めば楽しくなる。これって、人間の仕事にも通じる理屈。仕事をしていれば嫌なことも沢山あるもので口で言うほど簡単なことではありませんが、「一緒に遊ぼうよ」と私を見つめるコロン君の純粋で愛くるしい瞳に感謝と敬意を払うと同時に、働き方の極意を教わった一日でした。

盲導犬一頭を育てるのにかかる費用は約500万円。皆様方の寄付で賄われています。街頭や施設での募金活動にご協力いただけると幸いです<m(__)m>