○モリリンのコメント
ある日の往診。
夕方5時半に「屋外で飼っている犬がスズメバチに刺されたみたいで前足を挙げたままなんです」と往診依頼。
ハチに刺されて心配なのはアナフィラキシーショックです。
ハチに2回目以降刺されると発症する場合があります。
電話で確認したところ、前足を挙上して足が少し腫れているみたいだけれど、それ以外には異常はないとのこと。
犬がハチに刺される時は、ハチを追いかけていて刺されるケースが多く、顔回りを攻撃されることが多いようです。鼻の頭を刺されて鼻が腫れたり・・・。
今回は、犬がスズメバチに刺された瞬間は確認していないけれど、犬小屋の中にスズメバチの死骸が転がっていたとのこと。
アナフィラキシーショックの次に確認することは、ハチの針が刺さったままになっている場合、ハチの針を抜くことです。(スズメバチの針はミツバチより太く、刺さったままになることは少ないのですが)
ただ、足のどこを刺されているかわからないので針を見つけられるかどうかが問題です。しかも、夕方7時近くて外は真っ暗。
LEDライトを点灯してまず足先を確認することに。
「あったぁ~~~~!!」
前肢の爪の隣に、黄色と黒のトリコロール模様のスズメバチのお尻がキノコみたいに生えていました( ;∀;)
犬が脚でスズメバチを転がしていたのでしょうか。足先を刺された瞬間に犬が脚でスズメバチを払ったのか、ハチのお尻だけがちぎれて針と一緒に犬の脚にくっついていました。
もし、針だけが犬に刺さった状態だったら見つけられなかったと思うのですが(針だけなら5ミリ程度の長さで真っ黒)、お尻がくっついていたから目印となって見つかりました。
スズメバチは、夏から秋にかけて活動時期に入ります。人間同様ペットも気を付けてあげてください。
こんなに間近でスズメバチのお尻をまじまじと見たのは初めて。スズメバチを見たら、観察するよりまず逃げますから。
スズメバチは、あの大きさが恐怖心をさらに増幅させるのですが、ハチはハチ。
お尻だけは”みつばちマーヤ”と同じくキュートでした(*^^)v