〇モリリンのコメント
「2~3週間前から発作があるようなんです。20歳のネコで、今まで病院に行ったこともなくて、こんなお年寄りを病院に連れて行ったらストレスになるのではないかと思うので、往診していただけないですか?」
と往診依頼をいただきました。
20歳のオスネコ、通院歴なし・・・なんて幸せな”猫生”。
ご自宅に伺うと、リビングのテーブルの下にいるとのことで、覗き込んでみると、なんとこの姿!
「うわぁ~~~、すごい!こういう生き物どこかで見たことあります・・・テラノサウルス、トリケラトプス、プテラノドン?。恐竜みたいですねぇ~(笑)」
5歳の男の子が、
「先生、先生、ガオォ~だよ!」(両手をお化けみたいに丸めて指先を動かすしぐさ=恐竜の指の動きだそうです)
私も一緒になって、
「そうだね、ガオォ~だね(笑)」と言いながら二人で指先コンタクトをしながら恐竜ゴッコ。
若いうちは猫も身なりを気にして自分で一生懸命毛づくろいをして外見に気を使うのですが、高齢になると面倒になって毛づくろいもしなくなります。(人間と同じかも。「この年で今さら雌猫(女性)にもてようなんて、無理無理。全く興味ないね。誰も自分のことなんて気にしてないし。もう格好なんてどうでもいい。無駄な労力は使わないぜ」といって人間のお年寄りもあまり身なりを気にしなくなる人が多いそうです。)
ここまで毛玉ができてしまうと、バリカンで刈るしかありません。でも、最近発作が起こる高齢猫に初バリカンなんてストレスが大きすぎて不可能。
猫じゃなくて新種の恐竜だ!と言われている傍らで、20歳の貫録なのでしょうか、
「別にぃ~、それが何かぁ~?悪い~?」
とでも言いたげに、我関せずテーブルの下でうずくまって動じない”ちゃめ”ちゃん。
堂々としていて、しかも誰ともかぶらない個性的な洋服をまとって、むしろかっこいいかも。
そ~っとテーブルをどけて、ちゃめちゃんの写真をパチリ。
歩く姿は四肢がふらふらで、今にも崩れ落ちるのではないかと見ているほうがはらはら。
歩く姿を見ていると、恐竜にも見えるし、ムートン調の服にも見えてくる。あっ、グランジファッションかもしれない(スーパーモデルのケイトモスが私服で好んで着ていたスタイルで、ケイトモスによって若者に大流行)、、、。
長毛の猫は毛玉ができやすいものです。とくに高齢になってくると毛づくろいをしなくなる猫が多いので、人間のほうで気にかけてブラッシングしてあげてください。
若いうちからブラッシングに慣れさせておくと、年をとってからもブラッシングにストレスを感じないようです。
またどこかで新種の恐竜を発見できるかも!